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2006-11-08

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記憶なんてかってなもんだ。
何が怖かったかって覚えているもんでもない。
何が楽しかったかってやっぱり定かではない。
取り違えていたり見当違いの判断をしていたりというのが落ちだ。
まったくシステム上の欠陥だ。


翁に連れられ鳥の背中に乗っかって
空中の穴に飛び込んだ。
飛び込んだ先には大きな大きな木があって
実のかわりにこれまた大きな時計がたくさんなっていた。
全部が全部違う時刻を指している。
突然その実時計が
ぼだんぼだんと
一つ残らず落っこちた。
落っこちたと思ったら今度は
ずりずり転がり出して
すべて蔵に納まった。


これが記憶の正体だ。
あの大きな木には
再び実時計が鈴生りになって
新たな時が生まれる。


「蔵を検索するに当たってまずはシステムを点検して下さい。欠陥があると思われます。病気です。まずはそこから治していきましょう!」

「では最初に足の裏から息を吸って下さい!次に眼で食べて下さい!鼻で見て下さい!最後に飛んで下さい!ほらあの犬コロみたいに!」

「そうそう言い忘れましたがあの時計の中には逆回転しているものもあるのですよ。あなたが今まさに見ている風景はもう随分昔の風景ですよ。。」


今日は晴だ。
雨よどんどん登れ。
腹の底から
啼きながら笑え。


 [山根康弘→武盾一郎] 2006-11-08 00:01

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